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業務用食品用ラップの選び方。種類やそれぞれの特徴と選定ポイントを解説。

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業務用食品用ラップの選び方。種類やそれぞれの特徴と選定ポイントを解説。
食品の保存や調理、衛生管理の現場において欠かせない存在である「業務用食品用ラップ」。飲食店や給食施設、食品加工工場など、さまざまな現場で日々使用されています。ラップは一見どれも同じように見えるかもしれませんが、実は素材や機能性、サイズ、耐熱性などに違いがあり、用途によって適切な製品を選ぶことが重要です。

本記事では、業務用ラップを選ぶ際に押さえておきたいポイントや、現場別におすすめできるタイプをご紹介します。作業効率を高め、食材の品質と衛生を保つためにも、自社に合ったラップ選びの参考になれば幸いです。







食品ラップの主な用途

食品ラップの主な用途は、食品の保存と調理です。保存では、食品の乾燥を防ぎ、酸化を抑え、臭い移りを防ぎ、鮮度を保つために使用されます。調理では、電子レンジ加熱時に水分が蒸発するのを防ぎ、食材を蒸らす効果も期待できます。


具体的な用途

食品の保存

食材を包むことで、空気中の酸素や水分から保護し、腐敗や乾燥を防ぎます。冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合、食品同士の臭い移りを防ぎます。サランラップなどの密着性の高いラップは、食品だけでなく食器にも密着し、しっかり包むことができます。


調理

電子レンジ加熱時に、食品の水分を閉じ込めて蒸らす効果があります。油分の多い料理を加熱する際は、ラップと食品が直接接触しないように、深めの器に入れ替えて加熱するのがおすすめです。


その他の用途

食器にかぶせて洗う手間を省いたり、防災グッズとして使用したりできます。災害時には、スポンジの代用や、ロープの代用、傷の応急処置などにも利用できます。




業務用ラップと家庭用ラップの違いとは?

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食品用ラップは、家庭でも業務でも食材の保存や調理に欠かせない存在ですが、実は「業務用」と「家庭用」では仕様や使い勝手に大きな違いがあります。ここでは、主な違いを2つの視点からご紹介します。


1:刃の位置と使い勝手

業務用ラップは、飲食店や仕出し店などで大量の食材に素早くラップをかけることを前提に設計されています。最大の特徴は「刃の位置」。箱の本体下部に刃が付いており、ラップを持った手で下方向に力を加えるだけで、スムーズにカットできる仕組みです。連続作業が求められる現場では、作業効率の高さが大きなメリットになります。

一方、家庭用ラップの刃は箱のフタ部分に付いていて、外からは見えにくい安全設計になっています。切るときは箱を軽くひねるだけでラップが「ピリッ」と切れる構造で、取り扱いやすく、家庭内での安全性を重視しています。また、家庭用ラップは巻きが短く軽量なため、頻繁にカットする必要がなく、日常使いに最適です。



2:ラップの材質と性能

家庭用ラップには主に「ポリ塩化ビニリデン(PVDC)」という素材が使われています。この素材は、酸素や水分の通過を防ぐ性能に優れ、食材の酸化や乾燥を抑えるのに最適です。また、ニオイ移りもしにくく、冷蔵庫内での食材保存に重宝されます。ただし、薄くて裂けやすいという弱点があり、一度ラップが張り付くと剥がしにくいという難点もあります。

それに対して、業務用ラップは「ポリ塩化ビニル(PVC)」が使われていることが多く、こちらは強度と伸縮性に優れています。ラップ同士が張り付いても簡単に剥がせるため、忙しい飲食店の現場で「ラップが引っ付いて取れない」というストレスがなく、効率的な作業が可能です。また、一部が破れてもそれ以上裂けにくく、異物混入のリスクも低減できます。さらに、ラップをかけた皿を重ねて保管できるのも大きな利点です。

なお、業務用には色付きのラップ(例:ブルー)も存在し、万一食材に混入しても発見しやすく、異物混入対策として食品工場などでも活用されています。




ラップの素材と種類

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素材は主に4種類あり、よく使われているラップの素材とその特徴を一覧でご紹介します。


ポリ塩化ビニリデン(PVDC)

代表商品:サランラップ、ニュークレラップ

・においや酸素、水分を通しにくい万能型
・密着性・ハリ・コシに優れ、使いやすい
・電子レンジ加熱にも強い(耐熱温度:約140℃)

▶︎ キムチ、にんにく、肉・魚などの保存に最適!
におい移りを防ぎ、鮮度を長持ちさせます。



ポリ塩化ビニル(PVC)

代表商品:業務用ラップ各種(PS業務用ラップ、オカモトラップなど)

・伸縮性が高く、ぴったりフィット!
・価格が安く、サイズ展開も豊富
・電子レンジにも対応(耐熱温度:約130℃)

▶︎ 飲食店や業務用で多く使われています。
サラッとした表面で扱いやすく、容器のフタ代わりにも◎



ポリメチルペンテン(PMP)

代表商品:フォーラップ

・耐熱温度が180℃と圧倒的な耐熱性!
・非塩素系で環境にもやさしい
・油分の多い食品でも破れにくい

▶︎ 高温調理や油物の加熱保存におすすめ。
ただし裂けやすさには注意が必要です。



ポリエチレン(PE)

代表商品:ニューポリラップ、ダイアラップエコぴたっ!

・非塩素系で環境にやさしい
・通気性があり、野菜や果物に最適
・耐熱性はやや低め(電子レンジには注意)

▶︎ 日常使いに便利な安心・安全な素材。
環境配慮派の方にもぴったりです。



素材別の比較表



素材別の使い分け

素材ごとの特性を踏まえて、保存する食材に応じてラップを選ぶことで、食材の鮮度を保ち、ムダなく美味しく保存できます。


野菜・果物

通気性が良い「PE」ラップ


肉・魚

酸素遮断性の高い「PVDC」ラップ


お弁当容器のフタ代わり

密着性の高い「PVC」ラップ


油物をレンジ加熱

高耐熱性の「PMP」ラップ




ラップの選び方

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耐熱・耐冷性:冷凍・電子レンジ使用に対応しているか

ラップの耐熱・耐冷性は、使用する場面によって大きく影響します。例えば、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)製のラップは、耐熱温度が140℃、耐冷温度が-60℃と高い耐性を持ち、冷凍保存から電子レンジ加熱まで幅広く対応できます 。



粘着性・密着性:食材にしっかり貼りつくか

食材や容器にしっかりと密着するラップは、保存性を高め、液漏れや乾燥を防ぎます。ポリ塩化ビニル(PVC)製のラップは、伸縮性と密着性に優れており、業務用として多く使用されています 。



引き出しやすさ:作業効率に影響するカッターの有無や滑らかさ

業務用ラップでは、ラップの箱に付属するカッターの位置や切れ味が作業効率に直結します。例えば、カッターが箱の下側に付いているタイプは、ラップを下方向に引くだけでスムーズにカットでき、連続作業に適しています。一方、家庭用ラップでは安全性を重視し、カッターがフタ部分に付いていることが一般的です。



安全性・衛生面:食品衛生法適合品か、BPAフリーか

食品用ラップは、食品衛生法に基づく規格基準を満たしていることが重要です。例えば、ポリ塩化ビニリデン製のラップは、材質試験や溶出試験をクリアしており、安全性が確認されています 。また、BPA(ビスフェノールA)フリーの製品を選ぶことで、より安全性を高めることができます。



ロールサイズとコストパフォーマンス:長さ・幅・単価のバランス

業務用ラップは、使用頻度や用途に応じて適切なサイズを選ぶことがコストパフォーマンスに直結します。例えば、500m巻や1000m巻の大容量タイプは、頻繁に使用する現場でのコスト削減に貢献します。また、幅広タイプのラップは、大きな容器や食材の包装に便利です。



環境対応:リサイクル対応・エコ素材かどうか

環境への配慮も重要な選定基準です。ポリエチレン(PE)製やポリオレフィン(PO)製のラップは、塩素を含まず、燃焼時に有害なガスを発生しないため、環境に優しいとされています 。また、リサイクル対応の製品や植物由来の素材を使用したエコラップも選択肢として検討できます。




まとめ

「業務用食品用ラップ」は、食品の保存や調理、衛生管理に欠かせないアイテムであり、飲食店や給食施設、食品工場などで日常的に使用されています。見た目は似ていても、素材やサイズ、耐熱性などに違いがあり、用途に応じた選定が重要です。

主な用途として、保存では食品の乾燥や酸化、臭い移りを防ぎ、調理では水分を閉じ込めて加熱効率を高めます。災害時には簡易的な道具や応急処置としても活用可能です。

業務用と家庭用の違いとしては、切断のしやすさや素材が挙げられます。業務用は作業効率を重視し、下部に刃が付いた構造でPVC素材が多く、密着性や耐久性に優れています。一方家庭用は安全性を考慮し、PVDC素材が主流です。

素材ごとに特性があり、保存する食材や調理方法に応じて選ぶことで、食品の品質保持や作業効率の向上が図れます。環境配慮型ラップの選定も今後ますます重要になっていくでしょう。




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